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企業では様々な広告を使い宣伝します。そこで目を惹く名作キャッチコピーは数々生まれてきました。
そこで今回取り上げたいのは知る人ぞ知る「JALとJR東海のキャッチコピーで大ゲンカ事件」についてです。
キャッチコピーは企業の宣伝文句としてよく使われます。
有名なものは沢山ありますが
例えばTOTOが開発したウォシュレットのキャッチコピー「おしりだって、洗ってほしい。」は名作コピーの一つですよね。
認知されなかったウォシュレットを世の中に広めるきっかけとなりました。
はかには今回取り上げるJR東海の有名なキャッチコピー「そうだ京都、行こう。」広告やCMでも目にしたことは多いのではないでしょうか。「そうだ」と思い付きのような言葉を入れることで「気軽に京都行けますよ。」と宣伝することが出来る上手いコピーですよね。
このように時代と企業を彩り続けたキャッチコピーですが、
2003年。こんなコピーがJALから出されました。
追い詰めれた空の王者JAL
「のぞみへ。先に行ってるね♡」(サブコピー「空は、速い。空は、安い。~JALで飛ぼう。」)
背景には2003年に東海道新幹線に新宿・品川駅が誕生し、新幹線の最高速度が270キロに高速化されたことがあります。
東京・新大阪間は約2時間20分台、東京・名古屋間は約1時間30分に大幅短縮。品川駅誕生によって、利便性が高くなったんですね。
焦ったのは航空事業。飛行機は新幹線ほど時間は正確ではないし、便数も遠く及ばない。新幹線の利便性向上は航空会社にとって脅威となりました。
そこで航空会社JALは伝言板に女性らしき丸文字の筆跡で「のぞみへ。先に行ってるね♡」と書いてある写真とともに「空は、速い。空は、安い。~JALで飛ぼう。」とコピーを書いた広告を出しました。
広告では友人の「のぞみちゃん」に残しただけの伝言板に見えますが本質は「新幹線のぞみ」に向けた挑発的コピーになります。航空会社JALは「飛行機の方が新幹線より早いし、安いですよ」と新幹線を比較した提供価値をうちだしてきました。
黙っていない、陸の王者JR東海
それから4年後の2007年。JR東海からこんなコピーが出ます。
「地球温暖化防止のために、できること。新幹線でECO出張~東海道新幹線のCO2排出量は航空機の10分の1。」
これははっきり「航空機」って言っちゃってますね!
JR東海は「航空機より新幹線の方が環境にやさしい」ということをうちだしてきました。
こうして日本を代表する2大企業は睨み続けたんですね。
しかし2014年、この喧嘩は意外な結末を迎えます。
コピー合戦終結
2014年、共同企画として両社は手を組み「夢の競演ツアー」を発表。
この背景には「ジャルパック」というJALの旅行ブランドと「東海道新幹線」が偶然にも開業50周年を迎えました。
「50周年記念 夢の競演ツアー!~大人も子供も乗り物好きにはたまらない!こんな企画めったにない!ワクワクドキドキの特別な2日間!」
2社がコピーで喧嘩をしたことを知っていればこの企画も感慨深いです。
コピーには当然、戦略が隠されていますが背景を知るともっと面白いですね。